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ベンゼンが続騰 1年3カ月ぶり700㌦台 SM高水準を反映

  ベンゼンのアジア市況が1㌧当たり700㌦台に乗せた。1年3カ月ぶりとみられる。原油相場の上昇に加え、主要誘導品のスチレンモノマー(SM)の堅調な市況を反映した。SMは120㌦前後まで再度反発しており、来年にかけて良好なスプレッドを維持しそう。

  ベンゼンのアジア市況が700㌦を超えたのは昨年8月上旬以来とみられる。中国の経済成長減速、原油価格の低下などを要因に約10日間で100㌦以上下落。昨年8月後半には600㌦を割り込んだ。年明けの原油相場急落で一段安の展開となり500㌦台前半まで沈んだが、原油相場が持ち直し、誘導品の需要が堅調に推移するなかで600㌦台に回復していった。今月は上げ基調が続き、今週700㌦台に乗せた。

  原料エチレンの高騰などによって1100㌦台後半まで上昇したSMのアジア市況は、中国の新規設備稼働、エチレンの弱含みなどを受けて1000㌦以下まで軟化していたが、今月初めに1100㌦台に回復し、第2週に1200㌦を超えた。先週初めは騰勢が落ち着いていたが、週明けに1200㌦前後まで反発した。中国の寒冷地建設工事の減少で冬場を控えたこの時期は、SMの市況が低下するのが通常だが、異例の強含みとなっている。

(化学工業日報 11月24日付  より)

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