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SM急騰 1200㌦台半ば 原料ベンゼン続伸、800㌦台

  スチレンモノマー(SM)が急騰した。アジア市況の騰勢は春以降徐々に収まり、1㌧当たり1000㌦を切る局面もあったが、米国の設備トラブル連発にともなう供給減などを受けて反発基調を継いでいた。主原料のベンゼンは中国のSM生産が拡大したことで需給がタイト化。11月第3週末に700㌦を超え、原油相場の上昇も下支えとなって今週には早くも800㌦台に乗せた。今月7日のスポット市況はベンゼン、SMともに前日比30㌦強上伸し、SMは1200㌦台半ばに接近した。

  年明けの原油相場の急落にともない、SMのアジア市況は850㌦前後まで軟化していた。域内の設備停止や定修、原料エチレンの高騰などを受けて上昇基調に転じ、旧正月明けに1000㌦台に回復。1100㌦台後半まで高騰した。4月に入ってから1100㌦を割り込み、5月と6月に中国で合わせて年産60万㌧級の新規設備が立ち上がったことやエチレンの弱含みもあって、健全なスプレッドを保ちながら徐々に軟化し、1000㌦を下回る局面もみられた。誘導品の需要が堅調なことや10月に米国で2件の設備トラブルが発生したことなどでアジア市況は盛り返してきた。

  米国の設備トラブルの影響で、米国品の輸出先である中国でSMの生産が拡大。ベンゼンは中国の期近物の需要が高まって需給がタイト化。10月中旬のアジア市況は630㌦付近だったが、10月後半から上げ基調が鮮明になり、11月第3週末に1年3カ月ぶりに700㌦台に乗せた。11月30日に石油輸出国機構(OPEC)が減産で最終合意したことを受けて原油相場が上昇。ベンゼンの市況にも反映された。今週明けに800㌦を突破し、7日には前日比30㌦以上跳ね上がって850㌦を超えた。

  SMは11月初めに約半年ぶりに1100㌦を超え、足元は1200㌦台半ばをうかがう水準となっている。先月上旬に900㌦台後半まで軟化していたエチレンも上値を追う展開となり、1100㌦台に乗せている。

(化学工業日報 12月9日付  より)

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