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SM上昇 1100㌦台乗せ ベンゼンとの値差拡大

  スチレンモノマー(SM)のアジア市況が上昇した。1㌧当たり1000㌦を切る水準まで低下していたが、先月後半から上げ基調で推移。先週に1100㌦台に乗せた。北米の設備トラブルなどが影響しているとみられる。主原料ベンゼンの市況は安定しているが、もう一方の原料エチレンは弱含んできた。例年は寒冷地における建設工事の減少によって中国の断熱材の荷動きが鈍り、この時期のSM市況は軟化しがちだが、ベンゼンとの価格差は再度拡大している。

  今年のSMのアジア市況は旧正月明けに1000㌦台に回復。エチレン高騰などを背景に1100㌦台後半まで上昇してから緩やかに軟化した。中国では5月と6月にそれぞれ年産30万㌧級の新規設備が稼働を開始した。1000㌦割れの局面もあったが、先週に約半年ぶりに1100㌦を超えた。

  中国の在庫は低水準とみられる。また、先月から米国でSMの設備トラブルが相次いで発生している。日本では昨年から今年にかけて70万㌧以上の能力が削減され、輸出余力が大幅に低下。昨年の中国の北米からの輸入は35万㌧で前年比倍増した。

  ベンゼンとの価格差は韓国を中心とした定修の集中やエチレンの高騰などによる玉不足を背景に、昨年5月に過去最高水準に拡大。定修明けとともに縮小したが、健全なレベルを維持した。旧正月を前に在庫積み増し需要があり、昨年終盤を底に改善に向かった。エチレン高騰で稼働を落とさざるを得ないメーカーもあり、3月まで拡大基調を継いだ。数度の波を経て、直近では再度拡大している。

(化学工業日報 11月9日付  より)

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